訪問ヘルパーから見た『サ高住』での生活、おすすめの理由とは?

高齢者の生活関連

ご訪問いただきましてありがとうございます。

介護福祉士として訪問ヘルパーのお仕事をさせていただいているサード・ラプソディです。

親御さんのことを心配され、早めに施設のことを考えておられる方もいらっしゃると思います。

親御さんは元気に過ごしておられ、ご自分の身の回りのことを大体できるなら、緊急性はないかもしれません。

しかし逆に,何かあってからでは遅いので、お元気なうちに施設を考えたいという方もおられます。

僕が訪問させていただいているご利用者の中にも『サービス付き高齢者向け住宅』(サ高住)に入居しておられる方がいらっしゃいます。

どちらも女性です。お二人とも90代ですが、とてもお元気です。

入居されるようになったいきさつは全く異なっていますし、入居後に送っておられる生活も違っています。

でも、どちらの方も『安心して暮らせる』とおっしゃっておられます。

今回の記事では、『サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)』への入居を考えておられる方に向けて、訪問ヘルパーの視点から、どのような方に向いた施設なのか?どのような生活を送っておられるのか?をご紹介したいと思います。

是非ご参考にしていただければ幸いです。

この記事で分かること
・サ高住に向いている方とは?
・メリット・デメリットは?
・1ヶ月にかかる費用は?
・どうやって探すか?
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サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)に向いている方とは?

サ高住は、ご自分のことをある程度できる方におすすめです!

『ある程度』というのは、介護認定を受けている方のうち、ベッドからの起き上がりや、立ち上がり、歩行、着替え、排泄,服薬などをご自分でできる方です。

サ高住は基本的に、介護度が低い方を対象としており、『自由』に生活できる施設です。

施設のルールなどもあまりなく、ご自分のペースで毎日の生活を送れます。

ご自分でお手洗いに行けないなど、日常的に『身体介護』が必要な方は『サ高住』よりも『介護付き有料老人ホーム』を考える必要があると思います。

サ高住、おすすめの理由は?

① サ高住は、『介護度の低い方』が自由に、安心して暮らしていただける施設です

サ高住は、契約も『建物賃貸借契約』となっており、『マンション』や『アパート』のような感じの住まいです。

そこに、『安否確認』や『生活相談』が標準でセットされています。

僕の個人的なイメージとしては『学生寮』のような感じです。

自由な生活を送りながら、何かあった時には『寮母さん』のようなスタッフの方に『いろいろ相談したり』『助けてもらったり』できる施設です。

1日に1回定期的にスタッフの方が訪ねて来てくださり、様子を確認してくれますし、24時間交代で常駐してくれているので夜間も安心です。

②『訪問介護』や『訪問リハビリ』『デイサービス』を利用することができる

『掃除や買い物はどうするんだろう?全部自分でやらなければならないのだろうか?』

『家族がやらなければならないのだろうか?』

『今まで、デイサービスや訪問リハビリをお願いしていたのだけれど』

という方もおられるかもしれません。

基本的には、自分のお部屋なので生活に必要なことは自分持ちになります。

もしも難しい場合は、『訪問介護』をご自分で依頼することができます。

僕がお伺いしている方は、自宅近くのサ高住に引っ越されたので、そのまま訪問介護サービスを継続して利用しておられます。

『買い物代行』であれ、『洗濯』や『掃除』であれ、必要であればご自分で選んだ『訪問介護事業所』にヘルパー派遣を依頼することができます。ケアマネージャーさんに相談してみましょう。

サ高住でも『生活支援サービス』を提供しています。『掃除』『買い物代行』『洗濯』『調理』『受診の付き添い』『入浴介助』などのサポートをしてくれますが、すべて有料です。

比べてみると、『介護保険サービス』を利用するよりも高いです。

サ高住に『生活支援』を依頼すると30分1000円くらいです。

『介護保険サービス』を利用しヘルパーさんに依頼すると1割負担で246円程で済みます。

ずいぶん差がありますね。

『デイサービス』や『訪問リハビリ』も依頼することができます。

僕が訪問しているご利用者も、週に2回デイサービスに通っています。

外に出られるのは気分転換になり、入浴もできるので助かるとおっしゃってられます。

もう一人のご利用者は、自宅で受けていた『訪問リハビリ』をそのまま継続して利用されています。担当のリハビリの先生も同じ方に来ていただけるので、安心しておられます。

おすすめは・・・ 『サ高住』 + 『必要な介護保険サービス』 です。

③ 食事提供がある

お部屋にはキッチンがあり、自炊できます。

しっかりとしたキッチンです。二口のIHコンロが付いています

希望するなら『朝』『昼』『晩』と3回共依頼することができます。

室内に自分で冷蔵庫を持ち込むことができます。『昼』はご自分で好きな物を召し上がっている方もおられます。

もしも頼んでいた食事をキャンセルしなければならない場合、施設ごとのルールがあるので注意が必要です。

サ高住のメリット

①知らない人が勝手に内部に入ってくることがない

サ高住の入り口はオートロックになっており、受付にスタッフの方もおられます。

怪しい業者など不審者が勝手に入って来ることはできません。

自宅であれば、いろいろな業者などが訪ねてきます。

高齢の親御さんがそれらに対応するのは心配なことだと思います。

このようなご利用者がおられます。

ある90代の女性のご利用者宅に『電気屋』を名乗る男性がやって来ました。
人のいいご利用者は『頼んでもいないのにおかしいな?』とは思ったものの、玄関を開けてしまいました。
その男は、名刺も名札も見せることなく、室内に入り込み、そのまま2階へ上がって行きました。
ご利用者も付いて行きました。すると今度は勝手口から別の男が入ってきてしまいました。
電気屋ふうの男は「この部屋で電気の工事をやりましたか?」と聞いてきました。
『怪しい』と思ったご利用者は『何もやっていませんよ、もうすぐ息子が帰ってきますので、息子に聞いてください』と答えました。
やましいところのある二人組は、そそくさと帰って行ったそうです。
この話を聞いた息子さんは、危機感を抱き、急いで玄関など3か所に『防犯カメラ』を設置しました。
ところが、その後何度も、入れ替わり立ち代わりいろいろな業者が訪ねてくるようになってしまいました。
いよいよ危ないと思った息子さんとご利用者は相談し、サ高住に移られることにしました。

油断も隙も無い今の時代です。

何かあってからでは遅いので、だれかが訪ねてくるだけではなく、何かの心配がある場合には早めに施設への入居を考えておく必要があると思います。

②必要に応じて、『介護保険サービス』を活用できる

もしも、自宅の近くにサ高住を見つけることができたなら、今まで利用していた『介護保険サービス』をそのまま利用することができます。

すでにおなじみさんのヘルパーさんに来てもらえるなら、慣れないサ高住生活も安心できると思います。

僕が伺っているご利用者は、自宅で利用していた『訪問介護サービス』の『掃除』と『訪問リハビリ』をそのままご利用になっています。

知らない人の多い施設での生活ですが、やはり顔なじみの僕たちが来るので安心しておられます。

③外出も自由

時には自宅に戻りたくなるかもしれません。外出、外泊も自由です。

お友達と出かけることもできますし、ご家族と一緒に買い物に行くこともできます。

僕が訪問している方は、毎週月曜日にお友達が自家用車で迎えに来てくれ、お疲れにならないようにしながら食事や買い物などに出かけておられます。

④何かあってもすぐにスタッフを呼ぶことができる

急に体調が悪くなることがあるかもしれません。その時には、すぐにスタッフを呼ぶことができます。

入浴中やお手洗いに入っている時でも大丈夫です。

『コールボタン』が付いています。

お風呂場です。

ゆっくり入浴できます
コールのボタンが付いています

お手洗いにも付いています。

ウオシュレットも付いています
コールボタンもあります

ベッドサイドに置くと安心です。

施設全体はバリアフリー化してあり、とても行き届いています。

サ高住のデメリット

①ご本人やご家族の自宅近くあるとは限らない

こればかりはどうすることもできないです。

僕がお伺いしている一つのサ高住は、東京の西の端にあります。

ご利用者は都内に住んでおられました。

自宅で倒れてしまい、大腿骨を骨折してしてしまいました。

その後、入院 → 介護老人保健施設(老健)→ 再入院 → サ高住

といった経路をたどってこられました。

様々な事情により、一度も自宅に戻ることができていません。

自宅近くにサ高住が見つかればベストだったのですが、残念ながら見つからず、ご自宅から離れたところに入居されています。

息子様がおられるのですが、遠方にお住まいです。

そこから何時間もかけて、車でご利用者のところに会いに来ておられます。

サ高住の棟数は増えているとはいえ、自宅近くに見つかるとは限りません。『退院』に合わせて入居するとなれば、距離は遠くなっても仕方がないかもしれません。

②他の人とのかかわりが少ない

『自由』に暮らせるのはいいことですが、他の人とのかかわりが少ないという点はデメリットの一つです。

僕が訪問しているご利用者は、地元に70年くらい住んでおられます。

近所には親しい方が幾人もおられ、入れ替わり立ち代わり訪ねてきてはお茶飲みなどされていました。

とても気さくで社交的な方なので、それを楽しみにしておられました。

ところが、サ高住に入居されると、そうしたお付き合いがぱったりとできなくなり、それが寂しいとおっしゃっておられました。

確かに、サ高住ごとに各種のイベントなどを企画しているところもあります。

ちなみに、僕が訪問しているサ高住では『農園で畑仕事』ができます。

それでも、気心の知れている方とのお付き合いができなくなるのは、仕方がないこととはいえマイナスです。

③『退去』もあり得る

この点が一番心配になるかもしれません。

病気やケガなどで長期入院になると、サ高住に住み続けることが難しくなってくるかもしれません。

一般的に、『3ヵ月以上入院した場合は退去勧告をする』と契約書に記されている施設が多いようです。

3か月以上入院されると、戻ってきた後、元の生活を送るのは困難と判断され、結果『退去』となることもあります。

もし戻ってくることができても、医療的なケアが必要になってくると、サ高住では対応できないのでやはり『退去』を勧告されるかもしれません。

その場合は、入院中に別の施設を探さなければなりません。

『状況によって住み続けることができなくなる』のは、デメリットのひとつです。

1ヶ月の費用はいくらぐらいか?

施設ごとに費用は違います。

概算ですが、僕がお伺いしているサ高住はこれくらいです。

サ高住A
1ヶ月の総額 190,000円~310,000円位
内訳
家賃  70,000~100,000 (広さによって異なる)
共益費 21,000
基本サービス費 一人の場合/45,000円
        二人の場合/90,000円
食費 一日三食利用 48,600円
敷金 140,000円~200,000円 家賃の2か月分
その他 水道光熱費は自己負担
サ高住B
1ヶ月の総額 160,000円~270,000円位
内訳
家賃  70,000~110,000 (広さによって異なる)
共益費 21,000 (共益費10,000円・水道光熱費11,000円)
基本サービス費 一人の場合/22,000円
        二人の場合/44,000円
食費 一日三食利用 43,500円
敷金 140,000円~200,000円 家賃の2か月分
その他 水道光熱費は共益費の中に含む

参考までの情報ですが、施設によって違いがあります。

周囲の環境や建物の形状、室内の雰囲気や設備なども全然違います。

実際に見学に行ってみて、初めてわかることも多いと思います。

実際に利用されている他の入居者にもお会いするかもしれません。

『人』によって雰囲気は変わってくるものです。実際に見学することによって、受けた『説明』や『パンフレット』などでは分からない、目に見えない『生の』情報を得たいと思います。

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の探し方

首都圏で探したい方は【きらケア老人ホーム】 で探すのがおすすめです。



首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)にある約6000件の施設への入居をサポートしています。

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)のみならず、『有料老人ホーム』や『グループホーム』への入居にも対応してくれます。認知症の方に対応した施設も多数ありますので相談することができます。

とにかくよく話を聞いてくれるので、安心です。

自分で探すとなると、インターネットで探すかもしれません。

確かに様々な施設を見つけることができるのですが、どうしても表面上の情報しか得られません。

でも、【きらケア老人ホーム】 なら、施設ごとの内部情報を把握しておられます。

そうした、『インターネットでは得られない』、『でも知りたい』情報も合わせて教えてもらうことができます。

是非1分で登録し、情報を集めましょう。

そして、見学にも行ってみましょう。

その他の地域の方におすすめなのは、かいごDB(介護DB) です。



とにかく網羅している件数がずば抜けています。

『サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)』のみならず、『介護付き有料老人ホーム』や『特別養護老人ホーム』『グループホーム』の情報も得られます。

『入居希望時期』『介護度』『予算』を登録しておけば、そのご希望に沿った施設を提案してくれます。

見学までの段取りも迅速に対応してくれますので、おまかせできます。

まとめ

サ高住は親御さんに『安心』して暮らしていただける施設です。

介護度が低めで、自由に過ごされたい方にはぜひおすすめしたいと思います。

入居されている方が、しっかりと安心を確保しながら、孤立しないように気を配ってくれる施設だと思います。

施設内にはいつもスタッフの方がおられますし、親御さんに接する機会もありますので、日頃のご様子などを客観的な情報として教えてもらうことができます。

親御さんの生活面での難しいところは、介護保険サービスを利用することによって十分カバーすることができます。

施設を探す際には、時間や労力を効率よく用いたいと思います。もしも首都圏で探しておられるなら、【きらケア老人ホーム】に無料登録 し、必要な情報を得ておくことをおすすめしたいと思います。

その他の地域でお探しの場合は、全国の施設を探せるかいごDB(介護DB) に無料登録し、親御さんの条件に合ったピッタリな施設の情報を得たいと思います。

最後までお読みくださりありがとうございました。

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