ご訪問くださり誠にありがとうございます。
この記事は、高齢の親御様がおひとりで暮らしておられるご家族様に向けて書かせていただいています。
親御様の生活を支えるために、ヘルパー(訪問介護サービス)を活用されているかもしれません。
しかし、様々な理由によって「ヘルパーを別の人に替えたい」と思うことがあります。
その際、覚えておいていただきたいことがありますので、この記事を通してお伝えできればと思っています。
これまで介護福祉士として3千回以上のホームヘルプサービスを行ってきました。
ご利用者やご家族からの希望によって、何度となく担当ヘルパーの交代となったり、別のヘルパーの交代要員になったりしてきました。
また、頻繁にヘルパーの交代を希望されたため、不利な状況に置かれてしまった高齢のご利用者様もおられます。
ご紹介する情報が少しでもお役に立てれば幸いです。
・ヘルパーを交代すると起きるかもしれないことまとめ
・別のヘルパーに交代したくなる理由には何があるか?
・交代を希望する場合どう進めれば良いか?
・交代を繰り返すとどうなるか?
・度々交代を希望される方の考え方の特徴とは?
・訪問介護事業所の実情
ヘルパーさんを交代した時に起こるかもしれないことまとめ
最初にご利用者やご家族に知っていただきたいのは以下の点です。
・ヘルパーさんを交代することによって今までと同じ曜日や時間には来てもらえないかもしれない
・ヘルパーさんを何度も交代していると、訪問介護事業所からヘルパーさんを派遣してもらえなくなるかもしれない
まずはこの2点を知っておいていただければと思います。
『ヘルパーを交代させたい!』というのはよっぽど困ったことがあるからだと思います。
しかし、ヘルパーさんを交代させるとなると、リスクも伴います。
以下の記事で、順番に取り上げさせていただきたいと思います。
別のヘルパーに交代したくなる理由には何があるか?
よくあるケースからレアなケースまで様々な理由があります。
幾つかご紹介させていただきます。
ヘルパーと馬が合わないから交代してほしい
人間同士なのでどうしても馬が合わないことがあります。
最初から相性がピッタリというケースの方が少ないです。
ヘルパーさんは週に1回とか2回訪問してくると思います。
だんだんお互いの性格や考え方などがわかってきます。
お互いに知り合い、馴染んでくるまでにはどうしても時間がかかってしまいます。
しかし、慣れてくるまでご高齢のご利用者が待ったり、ご利用者の方が合わせるのが困難な場合もあります。
どうしてもヘルパーの交代にならざるを得ないかもしれません。
また、ヘルパーさんの性格などは何となく分かったものの、感情的に受け入れられず交代になることもあります。
反対に、ヘルパーさんの方がご利用者のご性格に合わせたり受け入れることができずに、訪問をお断りする場合もあります。
その場合、サービス提供責任者が別のヘルパーさんを手配することになります。
ヘルパーさんは常に不足している状態(後述します)なので、それまで来ていた曜日や時間には手配できないことがあります。
つまり、新たに交代した訪問可能なヘルパーさんの予定にご利用者様が合わせなければならない、という状況もあり得ます。
ご利用者やご家族の予定(例えば、親御様の通院など)を変更しなければならなくなるかもしれません。
他にはどのような理由があるでしょうか、いくつかご紹介いたします。
ヘルパーがこわい
ヘルパーさんは訪問介護事業所から様々な指示を受けています。
その中に『自立支援』を促すということがあります。
『自立支援』は、介護保険制度の中で非常に重要なキーワードです。
『ご利用者が自立した生活に向かっていけるようにサポートする』ことです。
そのため、何でもヘルパーさんが行うのではなく、ご利用者と一緒に家事など行ったり、ご利用者がおできになる部分は見守ったり、スムーズにお体を動かしたりできるようにお声掛けします。
しかし、ご高齢のご利用者はお体の調子や御気分によって、ヘルパーさんの声掛けに応じられないこともあります。
また、『自立支援』についてご理解いただいていない場合もあります。
すると、ヘルパーさんから同じような声掛けを何度も投げかけられたりします。
ご利用者からすると「プレッシャーをかけてくる」とか「こわい」と感じられることもあります。
お互いの信頼関係が築かれていれば大丈夫なのですが、そこまでの関係ができていなければ、ご利用者にとっては対応が難しくなってしまいます。
こうしたことが度重なることによって「ヘルパーを交代してもらいたい」と希望される方がいらっしゃいます。
ヘルパーさんのお仕事は、時間内に自分一人で全部終わらせなければなりません。
次の訪問先へ約束の時間までに到着しなければならない、という縛りもあります。
かなりプレッシャーのかかる仕事です。
そのしわ寄せがご利用者様にかかってしまうのは本末転倒なのですが、様々な制約の中でのお仕事のため、なかなか改善されない現状があったりします。
『ヘルパーの交代』の前に、状況をサービス提供責任者に相談することをおすすめいたします。
ヘルパーの作る料理の味付けが合わない
これもあります。
ご利用者に味見をしていただくことが多いです。
しかし、慎み深いご利用者はなかなか「味が濃い(又は薄い)です」と言い出せず、我慢してしまうケースが多いです。
ヘルパーさんは基本的に『薄味』を心がけるように訪問介護事業所から指導されています。
「もし、味が薄かったらご自分で調整してくださいね」と声掛けするように指示されています。
しかし、そうした声掛けをヘルパーさんが忘れてしまうこともあります。
また、ご利用者が我慢してしまうことによって状況が改善されず、ある日ご利用者の限界を迎え「ヘルパーを交代してほしい」となってしまうことがあります。
味付けのことが気になるなら、やはり早めにサービス提供責任者に相談なさることをおすすめいたします。
ヘルパーの行う掃除が雑
掃除はヘルパーさんが行う生活援助のなかで一番多いサービスです。
サービス提供責任者が最初にご利用者宅を訪問する際、どんな道具(掃除機、モップ、雑巾など)を使ってどこを掃除するか打ち合わせます。
その情報は担当するヘルパーさんに伝えられます。
そしてヘルパーさんは掃除を行います。
しかし、ご利用者が長年なさってこられた掃除のやり方があると思います。
例えば、畳の部屋の掃除機掛けですが、畳の目に沿って掃除機掛けをするようにご利用者から伝えられることがあります。
また、浴室の掃除についてですが、水滴をすべて拭き取るようにご利用者から言われることもあります。
サービス提供責任者からは言われていないけど、ご利用者は実はやってほしいと思っていたことが後から発覚すると、ヘルパーさんは時間的に対応できないことがあります。
そうなると「ヘルパーは希望するように掃除してくれない」という不満の種になり、交代の原因となることもあります。
かといって、サービス提供責任者が最初に訪問する時に、すべての掃除の内容を、やり方までこと細かにお聞きすることも困難です。(後で言えばいいと思われたり、タイミング良く思い出されなかったりして)
サービス提供責任者は1か月に1回ご利用者宅を訪問することになっていますので、遠慮なくご希望を伝えていただければと思います。
ヘルパーさんは、介護保険制度の中でまた、時間の許す範囲で対応してくれると思います。
・【高齢の親はひとり暮らし】家がとても汚いのですが、ヘルパーさんに掃除してもらえますか?
・独居高齢者のヘルパー活用実例紹介。要支援認定(買い物代行・掃除)
・独居高齢者のヘルパー活用例紹介。要支援認定、掃除が困難な男性の例
・独居生活を送る高齢の親「ヘルパーにいろいろ頼みたい」訪問事例紹介
ヘルパーがパタパタせわしなく動き回るからイヤだ
レアケースを一つご紹介させていただきます。
この道20年以上に及ぶベテランの女性ヘルパーさんがおられます。
御年70歳になられますが、非常にバイタリティーあふれた方です。
ある80代の独居男性宅を訪問することになりました。
サービス内容は『掃除』です。
ご利用者は広い一戸建て住宅に住んでおられ、普段過ごしている居間は15畳程あります。
足腰がお悪く、掃除は困難です。
独居生活なので、居間、台所、廊下、トイレ、浴室、寝室など全部のお掃除が必要です。
「時間内に終わらせねば」と思ったヘルパーさんは、テキパキと掃除機掛けや雑巾がけを行いました。
見事、時間内に掃除を終えました。
すると、後ほど、その男性ご利用者を担当しているサービス提供責任者の元に連絡が入りました。
サービス提供責任者はその内容を担当ヘルパーさんに伝えました。
「ご利用者の○○さんなんですが、ヘルパーが掃除のときパタパタせわしなく動き回るのが嫌だから別のヘルパーに交代してほしいということなんで、すみませんが交代してもらいます」とのことでした。
ヘルパーさんにしてみれば、広い室内を時間内に一生懸命掃除したものの、その『一生懸命』があだとなってしまったのでした。
非常に理不尽な感じがしますが、このようなこともあるんです。
ここまでご紹介させていただいたのは、ごく一例です。
別のヘルパーに交代してほしい場合はどうすれば良いか?
ご利用者やご家族は、ケアマネジャーさんを頼りにされ、まめに連絡を取られているかもしれません。
しかし、ことヘルパーの交代をお願いする場合はサービス提供責任者に伝える方が得策です。
その理由を述べさせていただきます。
まずはサービス提供責任者に伝える方が良いのはなぜか?
ご高齢のご利用者が、担当しているヘルパーさんのことを『嫌だ』と感じてしまったら、なかなかその印象をを変えていただくのは困難です。
ご家族としても、ヘルパーさんには来てほしいものの、親御様にはなるべく『穏やかに』過ごしてほしいと思われるでしょう。
どうしてもヘルパーさんを交代してほしい場合、サービス提供責任者にその意向を伝えるのが得策です。
なぜなら、ご利用者やご家族のお気持ちが直接伝わるからです。
ケアマネジャーさんに「ヘルパーを交代してほしい」と伝えるなら、ケアマネジャーさんのフィルターを通ってサービス提供責任者に意向が伝わることになります。
そうすると、どうしてもご利用者やご家族のお気持ちや『熱量』が伝わりにくくなってしまいます。
ケアマネジャーさんの伝え方によっては、サービス提供責任者が『まだ、あのヘルパーさんに訪問してもらえる余地がある』と判断されます。
そうすると、とどうなるでしょうか?
サービス提供責任者は、粘りに出ることもあります。
ご利用者を担当するサービス提供責任者は、今のヘルパーさんを何とか継続して訪問させてもらおうとするのです。
その理由は、ヘルパーさん不足のため他のヘルパーさんを探すのが難しいことがあります。
また別の理由として、他のヘルパーさんが見つかるまでの間、サービス提供責任者が訪問しなければならないということもあります。
サービス提供責任者は、担当するご利用者を約30人~40人程抱えており、各ご利用者宅への定期的な訪問や、事務的な仕事も膨大に抱えており時間がありません。
その予定の中にご利用者への訪問も加わるとなると、さらに負担が大きくなります。
規模の大きな訪問介護事業所であれば、他の職員が手助けしてくれる場合もありますが、そうできない訪問介護事業所もあります。
こうしたサービス提供責任者の事情があるため、なるべく今のヘルパーさんに訪問してほしいと希望しています。
ですので、ヘルパーさんを交代してほしい場合、ケアマネジャーさんを通すのではなく、ご利用者やご家族から直接サービス提供責任者にその旨お話していただくなら、はっきりとした理由とお気持ちを伝えることができます。
サービス提供責任者も納得し、交代のために動いてくれます。
別のケースとして、ご利用者が訪問しているヘルパーに「あなたは私と相性が合わないから、もう来ないでください」と言われることがあります。
ヘルパーさんはその旨サービス提供責任者に伝えます。
すると、後日サービス提供責任者と、交代してほしいヘルパーが一緒に訪ねて来たりします。
何とかご利用者を説得して、今まで通りに訪問できるように取り計らうためです。
こうしたことに対応するのはなかなか大変です。
事態がややこしくなることが多いので、ヘルパーさんに直接ヘルパー交代の希望を伝えられるのはあまりおすすめできません。
サービス提供責任者には事実だけを伝えるようにする
ここで、ヘルパーさんを交代してほしいことを伝える際に、どのようにお話いただくと良いかについて述べさせていただきます。
『事実だけを伝える』ようにしていただきたいと思います。
ヘルパーさんを交代したいのには、必ず理由があるはずです。
感情的にならずに、訪問しているヘルパーさんの対応に困っていること、被害に遭っていることなどを具体的に、事実として伝えていただければと思います。
感情的になってしまうと、サービス提供責任者は『少し経てば気持ちが落ち着くだろう』と思ってしまいます。
そうすると、何とかヘルパーさんの交代を回避するために動いていきます。
再度述べさせていただきますが、ヘルパーさんを交代すると、今までと同じ曜日や時間には来てもらえなくなるリスクがあります。
この点を把握していただければと思います。
ヘルパー交代を繰り返すとどうなるか?
最悪の場合、訪問介護事業所からヘルパー派遣を断られるかもしれません。
訪問介護事業所からケアマネジャーさんに、「あのご利用者はうちの事業所ではお受けできません」と言われてしまうかもしれません。
「だったら別の訪問介護事業所から別のヘルパーを頼めばいい」と思われるかもしれません。
実際、訪問介護事業所を渡り歩いているご利用者もおられます。
しかし、「ここのコンビニが嫌だから別のコンビニに行けばいい」という訳にはいかない事情があります。
ヘルパーさん不足です。
ご本人やご家族の希望通りにヘルパーさんを依頼するのはだんだん困難になっています。
しかも、ヘルパーさんを度々交代させているご利用者だと、その情報はヘルパーさん同士の間に伝わってしまいます。
また、地域の訪問介護事業所にも伝わってしまいます。
言い方は悪いですが『ブラックリスト』に載せられてしまうような状態です。
そうなってしまうと、ヘルパーさんを頼みたくても頼む先がなくなってしまうかもしれません。
「ケアマネジャーが何とかしてくれるだろう」と思われるかもしれません。
しかし、ケアマネジャーさんは訪問介護事業所の上司ではなく、ご利用者のことを訪問介護事業所に『お願い』する立場です。
様々な訪問介護事業所から断られてしまうなら、ヘルパーさんの手配はできなくなってしまいます。
結局困ってしまうのはご利用者であり、ご家族になってしまいます。
ですので、ヘルパーさんを交代させたいと思われることはあると思いますが、慎重に考えていただきたいと思います。
・今までと同じ曜日や時間に来てもらえないかもしれない
・ヘルパーさんの訪問自体訪問介護事業所から断られるかもしれない(派遣してもらえない)
度々交代を希望される方の考え方の特徴とは?
この点はかなりはっきりしています。
『単なる消費者』となっているケースが多いです。
『こっちはお客様なんだから』と考えておられます。
残念ながら、そのように考えておられる方で、心穏やかに気持ちよく過ごしている人はお見受けしたことがありません。
介護保険制度での訪問介護は、基本的に『ご利用者が行えない部分をヘルパーがサポートする』というものです。
『何でもかんでもヘルパーさんにやってもらえばいい』というものではないのです。
考え方としては、ご利用者とご家族とヘルパーさんが一つのチームとなることが大切です。
上下関係などなく『ご利用者の生活を支える』という目標に向かってチームで力を合わせる制度なのです。
ヘルパーさんが訪問介護事業所から指導されているのは『自立支援』です。
つまり、ご自分でおできになるところを増やし、自立した生活を営んでいけるようにサポートすることです。
そのため、いろいろとお声掛けさせていただくことがあります。
この『自立支援』という点をよくご理解いただかないと、ヘルパーさんからの声掛けが『命令してくる』とか『大変なことをさせようとしてくる』など悪意に捉えられてしまいます。
結果、お互いにギクシャクしてしまいます。
訪問介護事業所とヘルパーさんの置かれた実情
朝日新聞の記事をご覧ください。
ホームヘルパーの2020年度の有効求人倍率は14・92倍だった。前年より0・11ポイント低下したとはいえ、なお深刻な人手不足が続く。
引用元:朝日新聞デジタル 2021年7月23日
ヘルパーになりたい方が1人いたとして、その方を15の訪問介護事業所が取り合っている状況です。
「なんだ、だったら売り手市場なんだからいいじゃないか」と思われるでしょうか?
とんでもないことです。
『なぜそのようにヘルパーさんの奪い合いになってしまっているのか』が問題なのです。
つまり、『ヘルパーさんなどできない』と介護職の方が思っているからこその報告なのです。
ヘルパーさんのお仕事はとてもやりがいのある、自分も成長できる素晴らしい仕事です。
「ヘルパーさんに来てほしい」
「ヘルパーさんがいるから家にいられる」
「ヘルパーさんが来てくれるから家族も仕事ができる」
など、ご利用者やご家族を支える尊いお仕事なのです。
一度でもヘルパーさんのお仕事をなさった方なら、うなずかれることと思います。
多くのヘルパーさんは続けたいんです、ヘルパーのお仕事を。
でも続けられないんです、どうしても。なぜか?・・・・・
理由1 収入が不安定
時給自体は決して低くありません。
しかし、度重なる訪問のキャンセルや、移動時間のロスや、待機時間などがあるため1日の労働時間は少なくなってしまいます。
施設勤務であれば1日の労働時間分丸ごとお給料がもらえます。
効率よく稼ぐことができるので、介護のお仕事をなさりたい方は施設を選ばれてしまいヘルパーさんにはなってもらえません。
理由2 ご利用者やご家族からのクレーム
時々、事務所に紹介業者さんからのファックスが送られてきます。
介護士さんの紹介なのですが、『訪問介護以外を希望します』と書かれていることがあります。
そのお気持ちもわかります。
ご利用者やご家族からのクレームの問題が大きいです。
もちろん、クレームを伝えるべき時もあります。
実際、多くのご利用者やご家族は限界まで我慢され、仕方なく最後の手段としてヘルパーさんに対するクレームを伝えられるのだと思います。
しかし、そうした方ばかりではありません。
完全に『消費者』になってしまっている方は、ごく些細なことで厳しいクレームを付けてこられます。
・「笑顔がないからあの人はもう来させないで」
・「もうイヤだから来ないで」
・「警察呼ぶわよ!」
ヘルパーさんはもちろん、訪問介護事業所も介護保険制度にもどうすることもできません。
何度となく困ったことを言われると、ヘルパーさんも生身の人間なので、やる気をなくしてしまいます。
ヘルパーさんの多くは『ヘルパーをやりたいから』ヘルパーさんになっておられます。
決して、『ほかにできることがないから』ヘルパーさんをやっているわけではないんです。
ヘルパーさんに求められるスキルには、介護力はもちろん、コミュニケーション力、効率的に労働を行う力などの技能的なことがあります。
他にも、気遣い、感情移入、ご利用者への思いなど、目には見えないものの貴重な人間力を備えておられます。
こうした方は、他の業種でも活躍できます。
しかし、あえて訪問介護の資格を取得しヘルパーさんを選んでおられるのです。
しかし、残念ながらご利用者やご家族からのクレームによって続けられない方もおられます。
ヘルパーさんを単なる『消費者』として捉えたり、「すぐに交代させればいい」という考え方が多くなればなるほど、ヘルパーさんの求人倍率は右肩上がりになっていくと思います。
まとめ
最後の方はやや愚痴っぽくなってしまいました。
申し訳ございません。
ヘルパーさんを交代してほしいと思う時に、知っていただきたいこと2つを最初にご紹介させていただきました。
・ ヘルパーさんを交代することによって今までと同じ曜日や時間には来てもらえないかもしれない
・ ヘルパーさんを何度も交代していると、訪問介護事業所からヘルパーさんを派遣してもらえなくなるかもしれない
特にこれらの2点をご理解いただければ幸いです。
そして、この記事では、以下の点についてもご紹介させていただきました。
・別のヘルパーに交代したくなる理由には何があるか?
ヘルパーと馬が合わない
ヘルパーがこわい
ヘルパーの作る料理の味が合わない
ヘルパーの掃除が雑
ヘルパーがパタパタとせわしなく動き回るのが嫌だ
このように、様々な理由があります。
あるご利用者は気にならないことでも、別のご利用者には耐えられないことがあります。
「ヘルパーを交代したい」と決められる前に早めにサービス提供責任者に相談していただきたいと思います。
・交代を希望する場合どう進めれば良いか?
ケアマネジャーさんの方が話しやすいかもしれませんが、サービス提供責任者に相談していただきたいと思います。
その方がお気持ちや情報が、早く正確に伝わるからです。
・交代を繰り返すとどうなるか?
最悪の場合、ヘルパーさんを派遣してもらえなくなる場合もあります。
結局、困るのはご利用者やご家族なので、慎重にすすめていただきたいと思います。
・度々交代を希望される方の考え方の特徴とは?
『消費者』的な考え方を持っておられることが多いです。
「気に入らないならすぐ交代させればいい」といった考え方です。
介護保険制度の基本的な考え(ご利用者のおできにならないところをヘルパーがサポートする、自立支援)についてご理解いただくなら、ご利用者はもちろん、ご家族もより気持ちよくヘルパーさんを活用していただけれると思います。
・訪問介護事業所の実情
ヘルパーさん不足が著しいです。
収入が不安定です。
賃金の得られないキャンセルや無駄な時間が発生してしまうのが大きな理由となっています。
もっともっとヘルパーさんのなり手を増やせるような制度設計を考えなければならないと思います。
もう一つはご利用者やご家族からのクレームがありした。
クレームを付ける必要のある場合ももちろんあります。
しかし、すぐにヘルパーさんの交代を考えられるなら、そのツケは結局ご利用者やご家族に回ってきてしまいます。
繰り返しになりますが、ご利用者とご家族とヘルパーさんがチームとなって協力しながらサポートするのが一番です。
最後までお読みくださりありがとうございました。
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