ご訪問くださりありがとうございます。
日に日に『きれいめ』から遠ざかっていくアラフィフ介護福祉士のサード・ラプソディです。
カラカラに乾いた風が、わずかに残っている潤いまで奪っていきそうな今日この頃です。
この記事では、アラフィフになりつつも『きれいめを目指す』ために必要な2つの点について取り上げたいと思います。
実は、そのヒントは高齢のご利用者が教えてくださっていました。
アラフィフよりもさらに先輩のご利用者の中に、実に『きれいめ』な方々がおられるのです。
お年を召されお体が思うように動かなかったり、ご病気を抱えておられるのに、『きれいめ』な姿をされているのです。
こうした先輩たちの姿を見て、自分も高齢者になった時に『きれいめ』に生きていきたいと思っていました。
そのために、アラフィフのうちから『きれいめおやじを目指す』と決めているのでした。
そしてです、あれこれ考えたり調べたりしているうちに、高齢のご利用者の中に『きれいめ』を見いだした理由がわかってきました。
そうなんです。
その方がこれまで築き上げてこられた生き方になっているので『きれいめ』に感じるのでした。
『これはぜひ見習いたい』と思いました。
『きれいめ』とは何か?
『きれいめ』には様々な要素が関係しているので、順番に考えたいと思います。
まずは『きれいめ』とはなんのことなのか?という点についてです。
『きれいめ』について実用日本語表現辞典によるとこのように定義されていました。
ファッションのコンセプトの一つで、派手な色や奇抜なモチーフは避け清潔感がありきちんとした印象与えるもののこと。他にも「万人受けする」や「細身のアイテム」といった要素が含まれることもあり、定義にはっきりとしたものは存在しない。
引用元 実用日本語表現辞典
主にファッションのコンセプトに関係しています。
キーワードとなっているのはこの2つです。
・清潔感
・きちんとした印象
基本的には服装など外面の『清潔感』と『きちんとした印象』が欠かせないポイントだということがわかります。
アラフィフ男子として『きれいめおやじ』を目指すために、この2つの点に気を付けなければなりません。
気を付ける点その1『清潔感』はどのように醸し出されるのか?
人のファッションなど外面の『清潔感』によって『きれいめ』に見えるのは、一面その通りだと思います。
だけどそれだけでしょうか?
いくら清潔感あふれる新品の服を身にまとっていても、それだけでは『清潔感』は醸し出されないのではないでしょうか?
例えば、僕のようなアラフィフ男子が、服は最新流行のブランド物の服を着ているが、頭髪は脂ぎっており、目やには溜まり、口臭はひどく、表情は暗いとしたら、果たして『きれいめ』に映るでしょうか?
こうした姿では「服がもったいない」とか「デザイナーが泣くよ」
なんていうことになってしまいます。
つまり『清潔感』は、着ている服だけの問題ではなく、生活面全体が関係していることがわかります。
そして人の生活面には、『今』どんな生き方をしているかが表れます。
さらに、今どんな生き方をしているかは、『これまで』どんな生き方をしてきたのかに左右されます。
もちろん、その方のご性格や、育った環境や境遇、生き方に影響を与えるようになった出来事などによっていろいろと変わってきたことと思います。
それらもひっくるめて、その時々の『今』の積み重ねによって現在の状況があります。
そこで高齢者です。
高齢者の中には、だれに気兼ねすることなくお一人で生活されているものの、毎朝顔を洗い、歯を磨き、きちんと食事も摂り、睡眠も十分で、定期的に入浴もされ、できる範囲の運動をしているなど規則正しい生活を送っておられる方がいらっしゃいます。
そうした方の服装を拝見すると、質素ではあるものの、非常に『清潔感あふれた』装いとなっています。
きちんとメンテナンスされたり、洗濯されているからです。
まさに、長年の生き方から生み出された『清潔感』です。
生活のすべてはつながっており、生き方全体の『清潔感』の一つの発露として服にも反映されている状態です。
これこそが、真の『清潔感』だと思います。
長年の積み重ねによって築き上げられた『清潔感』は鉄壁です。
ちょっとのことでは揺らぎません。
『きれいめおやじ』を目指す僕としては、ただ『いい服を身にまとう』という一面だけの『清潔感』ではなく、『生き方全体の発露として清潔感にあふれてしまっている』を目指したいと思っています。
実際に目にした高齢の大先輩たちのように・・・・・
ある90代後半の男性は長らく塗装屋さんを営んでおられました。
「昔(戦前)の車は漆で塗装したんだ」とびっくりするようなことを教えてくれました。
今では現役を退き、息子さんに仕事を引き継いだ後は悠々自適な生活を送っておられました。
ある日、服の話になった時に「ちょっと見てくれ」と言われ、一着のスーツを持ってこられました。
「50年前にあつらえたんだ」とご機嫌でした。
頼みもしないのに服を脱ぎだし、そのスーツに着替えられました。
黒に近い色目の、見たこともないようなどっしりとした厚地のスーツでした。
赤っぽい裏地は妖艶なつやを発していました。
股上の深いパンツにはきっちりクリース(折り目)が入り、ダブルの裾まできれいなラインで落ちていました。
今でも定期的にクリーニング屋さんに出しているとのことでした。
間違いなく生地もデザインも古いのですが、そのいでたちはまさに『きれいめ』でした。
気を付ける点その2『きちんとした印象』を与えるものとは?
もう一つのキーワードである『きちんとした印象』について考えます。
これも幅のある言葉であり、相手によって受け取り方はそれぞれ違うと思います。
しかし、この答えもはっきりしています。
『きれいめおやじ』を目指す身にとってなぜ『笑顔』が欠かせないのか考えてみたいと思います。
『きれいめおやじ』にとって、最新の流行を追うよりも、若作りをするよりももっと大事な理由は以下にあります。
アメリカUCLA大学の心理学者/アルバート・メラビアンが1971年に提唱した概念。
引用元 コトバンク メラビアンの法則とは
人物の第一印象は初めて会った時の3~5秒で決まり、またその情報のほとんどを「視覚情報」から得ていると言う概念。
この『メラビアンの法則』からすると、相手にきちんとした印象を与えられるかどうかはたったの3~5秒で決まってしまいます。
酷な話です。
顔に皺やシミといった視覚情報を伝えているアラフィフ男子が、一体どうやってその短い時間の中で相手に『きちんとした印象』を与えることができるというのでしょうか?
実は、『笑顔』がその答えとなることは、メラビアン先生の概念に示されていました。
メラビアンが提唱する概念において、初対面の人物を認識する割合は、「見た目/表情/しぐさ/視線等」の視覚情報が55% 、「声の質/話す速さ/声の大きさ/口調等」の聴覚情報が38%、「言葉そのものの意味/話の内容等。」の言語情報が7%と言われている。
引用元 コトバンク メラビアンの法則とは
メラビアン先生によると、視覚情報が自分の印象の55%を決めてしまうんですね。
ここには『表情』とあります。
もしも『怒ったような顔』という視覚情報を伝えていれば、『怒ったような人』といった印象になる可能性は高くなります。
反対に『穏やかで優しそうな笑顔』という視覚情報を伝えることができれば『穏やかで優しそうな人』という印象を持っていただける可能性が高くなります。
『このおじさん、なんかいい印象』と相手に受け取ってもらうための半分以上の情報は『表情』によって伝わるのです。
アラフィフのおじさんが、そのつもりはなくても怒ったような顔でいるのと、柔和な笑顔でいるのとではどちらの方が良い印象につながるでしょうか?
その答えははっきりしています。
なぜ『笑顔』は『きちんとした印象』を与える表情なのか?
駒澤大学の学生さんの論文に分かりやすい説明がありました。
身体言語の表情による笑顔について、井上(2004)では、「感謝」「承諾」「許可」「戦わない」「敵意を持たない」など多くの意味を持ち合わせており、笑顔の有無は相手との関係を構築させるためにとても重要であると述べている。松倉(2003)によると、好意的な意思表示を示す笑いとして微笑みがあり、人と人とをつなぐ役割をし、人間関係を円滑に運び、コミュニケーションの大事な手段としている。
引用元:駒澤大学 植松万由花「表情が受け手に与える影響」.pdf
この資料によると『笑顔』の効果として『好意的な意思表示』『人と人をつなぐ役割』『人間関係を円滑に運び』とあります。
僕たちの『笑顔』によって相手に対して『好意的』に思っていることを伝えることができます。
相手のことを『好意的』に思っていることを『笑顔』によって表せば、その気持ちはおのずと伝わります。
相手の方も僕たちのことを『なんかいい人そうだ』と『好意的』に感じてくださいます。
『好意的』に感じていただけるなら、その印象は良いものになるはずです。
『清潔感』のある身だしなみと合わさるなら、一層『きちんとした印象』を得ていただくことができます。
そうなんですね、お互いの関係は『笑顔』によってつながり、円滑にすすめることができるんです。
お互いの関係が良くなっていくなら、その次の段階はどうなるでしょうか?
アメリカの心理学者ウイリアム・ジェームズ氏はこのように述べていました。
楽しいから笑うのではない。笑うから楽しいのだ。
引用元 名言+Quotes ウイリアム・ジェームズの名言・言葉
We don’t laugh because we’re happy – we’re happy because we laugh.
楽しい時間を共有する、つまり『人と人がつながる』ことができるのです。
このウイリアム・ジェームズ氏のお言葉は、高齢者宅を訪問させていただいた時に幾度も痛感しました。
訪問介護(ヘルパー)の研修ではよく『接遇(言葉遣い、態度、もてなし、サービスなど)』のことが取り上げられ、ヘルパー同士で笑顔を見せ合ったりもします。(ちょっと恥ずかしいですが(-_-;))
研修では、ご利用者に対していつも笑顔で接するように口を酸っぱくして指導されます。
しかし、そのように指導されたからといって、うまくいくとは限りません。
ヘルパーさんの仕事は自分一人で時間内にすべての仕事を終えなければならないのでかなり激務です。
そうしたプレッシャーの中での訪問となるのですが、頑張って笑顔で訪問します。
すると、ご利用者も笑顔を返してくださることが多いのです。
そうなるとしめたもので、張り詰めたこちらの気持ちはふっとなごみ、緊張がほぐれてきます。
そうすると、ご利用者のお気持ちもゆったりしてきます。
これまで3千回以上高齢者宅を訪問させていただきましたが、『きれいめ』だと感じる方は皆さん素敵な笑顔を見せてくださいました。
もちろん、アラフィフの僕よりももっと皺も深くシミも多数あります。
でも、そんなことは関係ない程引き込まれるような『笑顔』を向けてくださるのです。感謝感謝感謝感謝感謝感謝感謝感謝感謝感謝
お互いの『笑顔』の向こうにある、目には見えないより貴重なものがしっかりと結びつくような感覚を何度も感じてきました。
それを『信頼関係』と呼べるのだろうと思います。
そのはっきりとしたつながりがあるので、高齢者福祉を楽しむことができていたのだと確信しています。
こうしたお互いの良好な関係の第一歩となるものが『笑顔』なのだと思います。
ウイリアム・ジェームズ先生のおっしゃる通り『笑うから楽しくなる』んですね。
『きれいめおやじ』を目指すためには、服をどうこうするだけでなく、いつも温かい『笑顔』をたたえていたいと思います。
僕に接する方が服に注目するのではなく、「なんか印象のいい人だなと思ったら、こんな服も着てたんだ」と後から服に注目してもらえるような人になりたいですね。(一応ちょっぴりは気を遣っているので・・・)
・【きれいめおやじを目指す】セカンドストリートでゲットしたイタリアブランド『ブリオーニ』「のシャツ
・【きれいめおやじを目指す】ベクトルパークで買ったバーバリーの美品バルマカーンコート
まとめ
この記事をまとめます。
『きれいめおやじ』を目指すために気を付けるべき点2つとは以下の通りです。
1清潔感
2きちんとした印象
この2つが『きれいめ』とは切っても切れない関係になっていました。
『清潔感』には生活面全体が関係していて、自分の身体や生活習慣などの毎日の積み重ねによって醸し出されていくものです。
着ている服だけ素晴らしくてもそれだけでは『清潔感』は表れません。
そして、『きちんとした印象』を与えるためには『笑顔』が何よりも大切です。
『笑顔』によって相手のことを好意的に思っていることを視覚情報として伝えることができ、『笑顔』によってお互いの関係は良くなり、共にいることが楽しくなってきます。
きちんとした生活習慣、笑顔、その他にも言葉遣い、態度などに心を配り、『きれいめおやじ』を目指していきたいと思います。
最後までお読みくださりありがとうございました。
また次の記事でお会いしましょう。
どうぞお体ご自愛くださいね~
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